2012年9月1日土曜日

延長コード・電源タップ・コンセントに関するよくある勘違い


大阪市HP

電源タップや延長コードを知らない人はいないと思います。
どこの家庭もまず間違いなく1つ(かそれ以上)使ってるでしょう。

見てもらうと必ずどこかにこんな記載があります。

合計1,500Wまで (数字がもっと小さい場合もあります)

125V15A (125V以下、15A以下で使えって意味です)

★豆知識

消費電力W(ワット) = 電圧V(ボルト) × 電流A(アンペア)















書いてあるんだからこの数字まで使えると思うでしょう?

正しい、でも間違っています


見落としがちなのはこっちです。


見ての通り、コンセントです(写真はスタンダードな2口タイプ)。
最近はデザインの為とかで書いてないものがあるんですが、
コンセントも一部の特殊なものを除き基本的に1,500Wまで。
ここで注意が必要なのは、2口コンセントの場合は

2口に挿した機器の合計が1,500Wまでです

つまり、2口コンセントに1,500Wまでと書かれた電源タップを
2つ挿すと2つ合計で1,500Wまでしか使ってはいけません。


・・・じゃあ超えたらどうなるんでしょうか?

ブレーカーが落ちると思うでしょう??

正しい、でも間違っています

ここが落とし穴です。

分電盤(ブレーカー)というものがどこの家にも必ず付いてます。
電子レンジとかドライヤーを使ってブレーカーが落ちた(電気を
遮断した)経験がある人も多いと思います。


数年前に我が家に付いていたものです(カバーを外してます)。


一部改装した際に付け替えた新しい分電盤です。


60Aというのは我が家の関西電力との契約アンペアです。



例えば一番左の〝浴室・玄関〟には2口コンセントが3箇所あ
ります。
その3箇所の合計が20A(2,000W)を超えるとブレーカーが
落ちます。

2口×3箇所の合計が20A(約2,000W)です

なぜ遮断するのでしょう?
この分電盤からコンセントまで壁の中を這っている電線が20
Aまでしか耐えられないからです。
20Aを超えると被覆の絶縁体が軟化し電線がむき出しなりシ
ョートするとか、最悪壁の中で発火し火事になったりします

気づいた方もいらっしゃるでしょう。

コンセントは1,500Wなのにブレーカーは20A(約2,000W)です。
という事は1箇所のコンセントだけを使う場合なら20A(約2,0
00W)使えてしまいます=ブレーカーは落ちません。


1,500W~2,000Wで使うとどうなるのかって?

コンセントが耐え切れずに溶けるとか1本の延長ケーブルで
使ったらその延長ケーブルが溶けるとか・・・

ショート・発火・火災になったり

絶対に実験しないように!(自己責任ですからね)



ところで、最近エアコンを購入した方は経験したと思いますが

専用コンセント

を付けるように薦められます。
消費電力は10年前の半分以下とか宣伝してるのに、専用コン
セントがないと危険だとか理解できないですよね?
まして工事に1万円以上金取るとか納得できないと思います。

理由はコンセントとブレーカーの制限値の違いにあります。
エアコンは常に一定ではないですが、高いときには1,000W以
上電力を消費しています。
同じコンセントにいくつかの電気機器(合計600W前後)を繋い
でた場合

エアコンなし:600W
エアコンあり:600W+1,000W以上=1,600W

つまり1,500W以上2,000W以下の状況が発生するんです。
ブレーカーが落ちないけどコンセントの制限を越えています。
実際にこういう状況で事故が起きたので専用コンセントを薦め
ています。


でも実はエアコンだけの話じゃないんですよ。

炊飯器
食器洗い乾燥機
乾燥機能付き洗濯機
掃除機
ポット
電子レンジ
ドライヤー
  ・
  ・
  ・
1,000W超えるものが家中に溢れています(特に台所には)。
普通量販店や通販で購入してすぐコンセントに挿してますよね?
同じ理屈で考えればそれぞれに専用コンセントが必要なんで
すがそんな事したら家中コンセントだらけです。

それだけ危険な状況という見方もできます



では一般家庭で手軽にできる確実な対策があるのかと言えば
実はあります。

コンセントから何口あろうが1箇所からは1口しか使わず、ブ
レーカー付電源タップを経由して全ての機器を使う事です。


1,500Wを超えると内蔵のブレーカーが落ちます。
ボタンを押すと復帰できるので簡単です。
(コードが邪魔になっても縛ってはいけません)

今使っている電源タップや延長コードを使いたい場合はコンセ
ントとの間にコードのないブレーカー付きタップを挿む方法もあ
ります。




繰り返しますが、何口あろうが1箇所では1口しか使わずブレ
ーカー付きのタップを使うのがポイントです。


身近な危険に備えるは こちら です。

電力ネタ関連は こちら です。


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